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欲スィ車を妄想する:ポルシェ914

僕は車を持ってないのだが、車は大大好物。
欲しい車は?と聞かれれば100や200はすぐにあげることができる。
その中の1台でさえなかなか買えないので、妄想オーナーになってみる。

今回はポルシェ914。

914_1s.jpg

この車を見て口にする言葉は、その人の年齢によって変わる。

20代「えーこれがポルシェ?」
30代「おお、なつかしー、カッコええ!」
40代「これはポルシェじゃないよ。ワーゲンだよワーゲン。」

実はどの発言も的を得ている。

あまりにも個性的なデザインは、あの911なんかとは似ても似つかず、
とてもポルシェには見えない。
エンジンはポルシェ定番のリアではなくミドシップに縦置きされ、
コックピットの前後に大きなトランクスペースが設けられている。
ピッと尖ったフェンダーのデザインは、かなりアバンギャルトだ。

デビューは1970年。
その後数年、日本ではスーパーカーブームが到来。
このポルシェ914も若干マイナーではあったが、スーパーカーの1台だった。
一応「サーキットの狼」にも登場した。名無しのドライバーだったけど。

開発コンセプトは「より安く、より多くの人にポルシェの車を」
エンジンをはじめとした主要部品をVWの量産車から流用することにより、
コストの低減を図り、共同出資会社「VW-ポルシェ販売会社」
によって販売された。まさに「ワーゲン・ポルシェ」
多くのポルシェ好きのオヂサン達は「ポルシェ」として認めていない。

VW製のFLAT4 1.7Lを搭載する914と、ポルシェ911TのFLAT6 2Lを
搭載する914/6が発売された。その後FLAT4 2リッターが発売され、
1976年に生産が終了された。

FLAT4 1.7Lと2Lは決して速い車ではなかったが、FLAT6 2Lの914/6は
かなり速かったらしい。車重が940Kgと軽いので、当時の911を凌駕した。

やっぱり僕は914/6が欲スィ。でも、非常に玉数が少なく、当然高い。
コンディションが良いと300万以上する。
914の1.7Lだったら、100万チョイで買って、50万でレストアってことが
できそう。なんせVWのエンジンだからパーツも豊富で安い。現実的。

でも今は買えないので、妄想してみる。思いっきり妄想してみる。。。


小雨が降るパリ16区の冬の朝。

俺は白い息を吐きながら着古したバーブァーのオイルドコートの襟を立て、
アパルトマンの錆びた門戸を軋ませて表へ出る。
雨で黒く染まった街に人気は無く、ただ微かな雨音が聞こえる。
壁に刻まれたギマールの名はかすれてよく見えない。

通りを渡り、三方をアパルトマンで囲まれた小さな広場へ。
その片隅にポルシェ914/6は昨晩と変わらず佇んでいる。
モノトーンの街に唯一ボディのグリーンが色づいている。

いつのまにか雨が止み、雲の切れ間から朝日が射してきた。
淡い光の筋が広場に降り注ぎ、濡れた石畳をきらきらと輝かせる。
大きくなだらかなトランクフードを滑る雨粒は2つ3つと連なり、
一時留まると、するすると落ちて石畳に跳ねる。

華奢なドアを開き、鈍く黒光るレザーシートに滑り込む。
細い皮巻きのステアリングを片手で軽く握りながらキーを回す。
冷えたエンジンはすぐに目を醒まし、乾いた鼓動を刻む。
軽くアクセルを煽ると、FLAT6が聞きなれた咆哮をあげる。

俺はふと思いつき、一度踏み込んだクラッチを戻すと、
天井のレバーを外してから再び外に出た。
ルーフの水滴をコートの袖で振り払うと、両手で抱えるように持ち上げた。
手探りでトランクフードを開き、ルーフをしまいこむ。

腰を伸ばすと、ポケットからクシャクシャになったゴロワーズを取り出し、
一本を口の左端に咥え、マッチで火をつけながら呟いた。

「いい日になりそうだ」

俺はオープンになったポルシェ914/6に乗り込むと、旨いカプチーノと
クロックムッシュを求めて、サンジェルマン・デ・プレに向けて走り出した。
 
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  1. 2005/04/02(土) 20:20:17|
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