
これはアメリカのブローバ社のLEDウォッチ、コンピュトロンサイドビュー。
ブローバ社といえば1960年代初頭に発表したアキュトロンが有名だ。
音叉の微細な振動を変換して時を刻む機構は画期的で、一世を風靡した。
しかしそのあまりの精密さのため振動や衝撃に弱く、故障しやすかったのと
1970年に発表された水晶発振子式時計(クォーツ)の台頭によって
衰退していった。
1970年にハミルトン社が世界発のLEDウォッチ、パルサーを発表した。
このパルサーは世界初の半導体集積回路(IC)を使用した腕時計でもある。
このときから電子デバイスメーカーの腕時計製造への参入が始まり、
競争は激化していく。
アキュトロン衰退と異業種参入という宜しくない状況に晒されたブローバ社が
かなり真剣にLEDウォッチに取り組んだであろうことは容易に想像できる。
コンピュトロンサイドビューは、そんなブローバ社の気合を感じさせる一品である。

発売は1975年。
それまでの腕時計の常識をくつがえしたであろうデザイン。
なんだか近未来ヒーローが腕につけているトランシーバーとかの風情。
これを腕に付けていると「上がパカッて開くんですか」と人に聞かれる。

時刻は傾斜をつけられたケース側面のディスプレイに表示される。
通常のLEDウォッチ同様、ボタンを押すと数秒間だけ時刻が表示される。
時分のみ表示の4桁タイプと秒も表示する6桁タイプがある。

腕に付けると、自然とディスプレイがこちらを向く。
腕を捻ることなく時刻を読み取れて、使い勝手はいい。

横向きの姿。うんカッコイイ。
「横向きハンサムボーイ」と呼ぼう。
各構成面の角度が絶妙に計算されている。
ケースの素材はステンレスではなく、軟らかいブラス?なので傷が付きやすい。
僕のも傷だらけ。味があって気に入ってるけど。

横向きをもう一枚。やっぱりカッコイイね。
