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僕にはまだ似合わない:OLD VACHERON CONSTANTIN

ある日、母親が広島から僕に土産だって持って来た。

それは僕が憧れつづけていた、じいさんのヴァシュロン・コンスタンタン

僕の母方のじいさんは建築家だ。広島に住んでいる。
20年くらい前までは、講演会だ学会だとかで、日本中を飛び回っていた。
その帰りだか、途中だかで横浜の僕の家によく来てた。
いつもベレー帽をかぶって、両手にいっぱい荷物を持って、
腕にはこのヴァシュロンをしていた。

子供の頃から時計が好きだった僕は、
このじいさんのヴァシュロンが欲しくてたまらなかった。

「いつかはおまえにやるが、まだやらん」

じいさんはいつも言っていた。

じいさんは歳をとり、仕事も引退して横浜に来ることも無くなった。
僕も会社員になり、家族を持ち、滅多に広島には行かなくなった。
いつの頃からか、このヴァシュロンのことも忘れてしまった。

僕の手元にやってきたじいさんのヴァシュロンはボロボロだった。
ケースには深い傷が入り、風防も傷つき、文字盤は錆びて変色していた。
旅先で取り替えたのだろう、安っぽい金メッキのバンドが付いていた。
じいさんと供にハードな日々を過ごしたヴァシュロン。

ヴァシュロン・コンスタンタンは、泣く子も黙るスイスの高級時計メーカー。
パテック・フィリップ、オーデマ・ピゲと並び、世界三大時計メーカーと言われる。
創業は1755年。その顧客リストには、世界史の教科書に載っているような人々の
名前が刻まれている。

このヴァシュロンを完璧な状態に復活させたい。

思い切って、ヴァシュロン・コンスタンタン本社でオーバーホールすることにした。
日本代理店であるリシュモンジャパンに持ち込み、コンプリートサービスと
純正風防、純正バンド、純正尾錠を注文した。
待つこと8ヶ月、ヴァシュロンは元の姿を取り戻して僕の元に帰ってきた。
料金はロレックスが一本買えるほど高額だったが、美しい出来映えに満足である。

vac001s.jpg

詳しいデータはないが、この文字盤から見て、1960年代のものだとのこと。
美しいヴァシュロン・コンスタンタンの象徴であるマルタ十字が映える。

vac002s.jpg

ケースは薄く繊細なデザイン。18金無垢製。竜頭にもマルタ十字が刻まれている。

vac003s.jpg

純正バンドは一番手ごろな型押しのカーフを選んだ。しなやかで付け心地がいい。
尾錠も18金無垢製で、マルタ十字が品良くデザインされている。

vac004s.jpg

とても軽い時計。小柄なじいさんには最適な旅の友だったに違いない。

このヴァシュロン、僕にはまだ似合わない。
いつの日か、こいつを自然に身に付けられる人になりたいと思う。
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  1. 2005/04/27(水) 12:38:50|
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